経営者から求職者の皆様へ​

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経営者から求職者の皆様へ

私から会社のご案内と会社経営の考え方

当社の採用にご興味を持っていただきまして誠にありがとうございます。
これからご応募を検討されている前に私から会社のご案内と会社経営の考え方をご説明させていただきたいと思っております。まずはじめに当社は中小企業ですが今期で58期を迎える歴史のある運送会社です。過去には様々な貨物を運んでまいりましたが、現在は医療機械や検査機械といった精密機械・精密機器中心の北海道から沖縄県石垣島まで全国輸送を行っています。運送だけでなく搬入、設置や組み立てなどもあります。精密機械の中には一台で数百万、時には億単位の価値があるものもありますし、何よりデリケートな商品であるゆえに、輸送には最新の注意を払わなければなりません。

従来はそういった精密機械を運ぶためには、機械のサイズにかかわらずトラックをチャーターするのが常識でした。しかしそれではムダなコストが掛り過ぎます。そこで当社は『精密機械・精密機器輸送』に特化し、精密機械だけを運ぶことで荷物の積み合わせを可能にし、ラミーパック輸送と命名し現在は600を超えるお客様に支えられています。そしてそのほとんどのお客様が直荷主でいわゆる庸車のような運送会社の下請け的なことはやっておりません。ですからドライバーさんとお客様と直接の接点があります。
また、東京ビックサイトや幕張メッセなどの大きな展示会などのサポート輸送も行っております。ここではチームで作業しますので皆で協力して作業をすることになります。これが普段の一人で仕事するときとバランスがとれて人間関係が良い結果になっていると思っています。

私の経歴について

当社は昭和28年、祖父の代に創業し、昭和40年に法人化しました。
私は3代目になります。しかし、最初から会社を継ぐことが決まっていたというわけではありません。小さい頃はいずれ継ぐのだろうなと朧気に思っていましたが、父はむしろ「継がなくていい」と言っていました。父の代ではとんでもなく波乱万丈でした。得意先の倒産により売上が90%落ちたり、父自身が大病したり……子どもの私が見ていてもそんな状態でしたから、実際はもっと筆舌に尽くし難いことだらけだったと思います。あまりにも試練の連続だったからでしょう、両親は「こんなに大変な思いをするぐらいなら継がないほうがいい」とよく私に言っていました。ただ、私自身は父の言葉をそのままの意味だけではなく、『自分の人生は自分で生きていけ』というメッセージと捉えていました。

学生時代の部活はスポーツの他、美術に深い興味を持っていました。その流れで大学に進学しました。
学生時代から美術品を個人で輸入して委託販売するなどしていましたので、卒業後は美術関連の仕事をしようと考えていました。ところが、いざ就職の時期が近づくと、父が会社を継いでほしいと言うようになりました。父も年を取ってきて、息子に会社を継がせたいという気持ちが強くなってきたのでしょうか、しかし私はすでに美術系に進むことを決めていましたから、突然そんなことを言われても急には転換できませんでした。そこで、まずは輸入先のイギリスに直接行ってこの目で見てこようと思いイギリスの美大に留学しました。美術系の仕事をしつつ、あちらで勉強を続けていました。しかし、1年後に再び父から会社を継いでほしいと言われまして……正直あまり気乗りがしなかったのですが、一旦帰ることにしました。でも、どうしても普通に帰る気にはなれなかった。
そこで、普通は飛行機を使うところ、陸路と海路のみを使い、10ヶ月かけて帰るという手段を選びました。
いまではテロや治安の問題で相当リスクのあることかと思いますが、当時は携帯電話もスマホもない時代です。ヨーロッパや地中海の国からアフリカ、アジア諸国等、先進国から発展途上国まで合計30カ国ぐらいを回りました。貧困にあえぐ国の現状も目の当たりにしました。旅先では、本当に様々な人種、環境、考え方の人に出逢いました。 あの多種多様な出逢いを経験したことが今も私の大きな財産となっています。そして、旅をしていく中で、美術の道ではなく、父の会社を継ぐことを決意しました。世界を見て回るうちに人間は人生で社会に良い影響を与える仕事をしなければならないことを気づきました。それがどんな職業であれ、世の中はそのようなことで成り立っていると感じました。振り返れば、直接飛行機で帰らず旅をしたのは、覚悟を決めたかったからなのかもしれませんね。

人脈から特化サービスへの転換

紆余曲折を経て、25歳で会社に入り、取締役を経て38歳で代表取締役になりました。 代表になってまず考えたのは『これからの会社の方向性』です。私は代表になる前から、会社の現状は把握していましたし、問題点も掴んでいました。当時はいわゆる物流子会社の下請け的な仕事、大荷主さん頼りの部分が非常に大きかったと思います。それらの仕事は父が創り上げてきた人脈からのもので、いわゆる『人間』の繋がりが中心でした。それは決して悪いことではないのですが、私はそれだけでは今後は難しいのではないかと感じていました。どんなに人脈を築いても、人は年を取り世代交代していくし、世の中も変わっていきます。人脈はいつか切れてしまうものなのです。だからこそ、これからは人脈ではなく、サービスで勝負しなければという想いがありました。
しかし、普通の方法では並み居る大手の運送会社にはとてもかないません。では、どうするか?
たどり着いたのは『特化すること』でした。そして着目したのが『精密機械・精密機器輸送』。当時、大荷主様の中に精密機械を取り扱っている会社があったため、当社には精密機械・精密機器輸送のノウハウが蓄積されていました。このノウハウを最大限に活用したのです。商品にはその商品に合った運送方法があります。商品によって特徴も気を付けるべき点も異なりますから、自ずと運送方法も、使うトラックも梱包などのノウハウも変わります。運べればどんな方法でもいい、というわけにはいかないのです。しかし、それまで『精密機械・精密機器輸送』の積み合わせ輸送に特化した運送会社はほとんどありませんでした。私はそこにチャンスを見出し、特化するためのビジョンを考え出し、社内に広めていきました。

運送のプロがものづくりを支える

日本は世界トップクラスのものづくりの国家であり、特に精密機械・精密機器の技術は目を見張るものがあります。精密機械はその製品に価値と技術、そして作り手の想いが凝縮されています。そんな日本の叡智と技術の結晶を運ぶのですから、運送会社にもプロのノウハウと矜持が求められるのは自然なことです。作った製品を安全に届ける『精密機械の輸送のプロ』がいれば、企業は安心してものづくりができます。作るプロがいれば、運ぶプロがいる。だからこそ、私たちは『精密機械・精密機器輸送』に特化し、精密機械・精密機器を作る企業が安心して品物を任せられる環境を作る。輸送という手段で日本のものづくりに貢献し、日本を豊かにしていく。これが私の考えたビジョンです。

「何でも運ぶ」ではなく「これだけを運ぶ」への大きな転換でした。
もちろん、最初は社内に戸惑いもあったと思います。人間様々な考え方がありますから、
新しいビジョンにすっと馴染む人もいれば、なかなかギアチェンジがうまくいかない人もいたと思います。そういった社員には、何度も何度も粘り強く語り続けていきました。繰り返し熱意を伝えることで、違和感を感じていた社員も少しずつ理解してくれるようになっていったと思います。
そしてなにより自分たちの仕事に誇りを持てるようになったと思います。ビジョンができるようになると『精密機器・精密機械を作る人が求めるサービス』を次々に考えだしていきました。
今では大手企業から小口のお客様まで、毎日のように新しいお問い合わせが入ってきます。
特化して良かったと心から思います。

違うからこそ意味がある

日頃から社内でも言っているのですが、とにかく「人と違うことをしよう」と心がけてほしいです。皆と同じ行動をするのは平和かもしれませんが、横並びは必要ないというのが私の意見です。好きなこと、これだけは負けないというものをつくり、どういう生き方をしたいかということを、あるいはどういう生き方をすべきかを考えてほしいと思います。人と違うことがアイデンティティーになり、頑張ればそれが人から認められるようになると思います。

最後に

最後に

最近はブラック企業という言葉が定着してきました。いわゆる法律を遵守しないで過重労働、違法労働をしいる会社のことかと思いますが、残念なことに運送業界にもブラック企業と呼ばれる会社があることは私も認識しております。また求職者の方が応募しようとする会社がブラックであるかどうか気になることかと思います。私は数年前に運送会社経営者の仲間とともにトラックドライバー専用の勤怠管理システムの会社を立ち上げました。これは勤怠管理を通してコンプライアンスを遵守した経営をすることによって、社員やお客様との信頼関係を構築し、トラック業界を活性化しようとするベンチャー企業です。トラックドライバーが誇りと安心をもって働けるような業界にしなければ業界全体が魅力的なものなっていかず人材も集まりません。私自身このような活動をしていますし当社は過重労働や違法労働を推奨するようなことは一切しておりませんのでご安心ください。
以上、長文にお付き合いいただきましてありがとうございます。まだまだお伝えしたいことがありますが、当社にご興味をいただいた暁には是非とも面接でお会いできればと思っています。ありがとうございました。

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